建築物を加害するシロアリ:ヤマトシロアリとイエシロアリ
①ヤマトシロアリ
北海道を除く日本全土ほとんどに分布しており、特別に加工した塊状の巣は作らず、加害ヶ所が巣を兼ねて適当な生活場所と餌を求めて集団で移動する習性があります。
特に乾燥に弱いので、常に湿った木材や土中で生活しており、建物では土台や床束、大引き、根太など主に建物下部を加害します。本種の被害は腐朽と同時に起こることが多く、食痕は多湿で汚いです。
②イエシロアリ
神奈川県以西の海岸線に沿った温暖な地域と南西諸島、小笠原諸島に分布しており最近、千葉県木更津市と館山市でも発見されています。建物や地中に塊状の大きな巣をつくり普通数十万匹、大きいものでは100万匹にも達します。
したがって加害速度も速く、被害は激烈です。建物の乾燥した木材でも水を運んで来て湿しながら加害しますので被害は建物全体に及びます。食痕は乾燥しており、きれいです。
※イエシロアリは乾燥した小屋組みまで加害し、建物に侵入したシロアリは、本や畳、家具まで食い荒らす怖いシロアリです。
又シロアリは木材ばかりでなく、立木まで加害して枯らしたり内部に大きな巣をつくる事もあります。