木は人の目にも優しい性質がある。(自然素材、木の性質)①
金属やガラス、プラスチックなどの樹脂製品に反射する強い光は、目を疲れさせます。まぶしく光る物、つまり光の反射率の高いものが目にダメージを与えるからです。人間の目にとって、最も快適なのはこの光の反射率が50~60%の間だと言われています。色で例えるなら、ちょうど肌色がこの範囲に収まる反射率なのです。そして、檜などの白木の板の反射率もまさにこの50~60%くらいなのです。木の表面の細かな凹凸が、波長の短い紫外線を吸収して反射しにくくし、波長の長い赤外線だけを大きく反射させる働きをするために、目に柔らかな心地良い反射になる訳です。
※なぜか畳の表面の反射率もこの範囲内です。和室にいると心がなごむのは、木と畳の光の反射率が、微妙に影響を与えているからともいえそうですね。「ヒバ」や「檜」などのヒノキ科の針葉樹には、ヒノキチオールと呼ばれる天然の物質としては極めて高い抗菌性を持った成分が多く含まれています。抗菌効果はカビや細菌を寄せ付けないほど強力な物。中でも「ヒバ」は、ヒノキチオールを多量に含むことで知られ、この高い抗菌性を利用した「まな板」などの抗菌グッズも数多く作られています。
カビの繁殖実験では、他の木材がすべてカビに覆われた実験10日後の状況でも「ヒバ」だけは周囲にカビが近寄らないという実験データーも残っています。さらにアトピー性皮膚炎を悪化させる要因となる黄色ブドウ状球菌の増殖を抑える効果もわかってきています。木は自然のリラクゼーション効果(ストレス発散、リラックス効果)の他にももっと強力なパワーをも秘めた人に優しい自然からの贈り物です。
梁、桁の、木の素材を生かした開放感ある室内。木造住宅ならではのリラックス効果も期待でき、目にも体にも優しい健康住宅です。【弊社、設計施工のセカンドハウス平屋の家】
木は天然のエアコンディショナー❔ ②
梅雨から夏にかけては、湿気が肌にまとわりつくような湿度の高い日が続き、まるで熱帯地域のよう、それが冬になると一転して、連日、乾燥注意報が出る様なカラカラの乾燥状態に変わります。四季の恵みはあるものの、日本の湿度変化は人にも住まいにも厳しいものです。こうした日本独特の気候風土の中で、木造住宅がはるか昔から現在まで住宅の主流としての地位を含めてきたのには、それなりの理由があります。その最も大きな要因は,「木は呼吸する」とよく言われるように、木材には優れた湿度調節機能があの為です。
木は周りの湿度が高くなると湿度を吸収し、反対に乾燥すると湿度を放出するという自然の湿度調整機能(調湿効果)を持っています。このメカニズムは、梅雨時や夏場など湿度が高い時は、木の細胞が空気中の水分を吸い込み、冬場のカラカラ天気では細胞の中に貯めた水分を空気中に放出しているのです。ジメジメする夏は、天然のエアコンディショナーと呼べる役割を果たしている訳です。建築後何年たっても室内に露出している木の柱は、柱一本当たりビール瓶4本分もの水分を吸収する能力があると言われています。柱だけでなく、床材や壁などに木をふんだんに使った家が「いつもバランスよく湿度を保てる」「結露が発生しにくい」と言われるのは、このためなのですね・・・
木をふんだんに使った室内。壁仕上げに呼吸する塗り壁と言われる「ダイアトーマス」を採用。四季を通し、室内の湿気をバランスよく調整してくれるので快適な室内空間が保てます。【弊社、設計施工、呼吸する木の家