雨降りの上棟(建て方)は建物の寿命を短くする。②

雨降りの上棟は家の為、安全の面からも良い事はない。

木材は一度水を含むと水分量(含水率)が多くなります。雨が降った後の天気の回復と同時に木材が急激に乾燥してきます。

表面が濡れただけなら問題はないのですが何日かずぶ濡れの状態が続くと表面だけではなく木材の中まで水が浸透して、木材に変形が起きてきます。(木材の割れ、反りなど‼ )
集成材の柱、梁などの構造材は接着剤が使われているので水に弱い欠点があります。
特に合板は接着剤で張り合わせているので濡れると強度が落ち表面の単板がはがれてきます。

又一度ずぶ濡れになった合板は乾燥するまで相当な時間がかかり、水分は抜けきれなく場合によってはカビが生えてきます。そのまま仕上げの床板を張ると床板が水分を吸収し、反りが出たりして床鳴りの原因になる為、合板は濡らさないのがベスト‼もしずぶ濡れになった場合は、張替え、取り換えてください。
合板は濡らさなければ強度がありますが濡れると強度ゼロ‼ 取り替えしかありません。

ベタ基礎内の雨水は完全に乾燥してから床を張る?

最近、住宅の基礎はベタ基礎が多くなってきました。確かに強度を考えれば布基礎より強いです。しかし注意をしなければならない事もあります。

雨が降った場合、基礎内はアッと言う間にプールになります。当然、何箇所か水抜きの穴を開けますが外側だけです。
作業中に出るゴミなどが基礎内にあると水抜きの穴をふさぎ水が出て行かない事も起こります

又間仕切りの基礎部分は水抜きが取れないのでプール状態になり手で組み出すか、ポンプで出すかになりますが、それは下地の床合板を張ってないのが条件です。
しかし、近年の住宅は上棟の前に床下地の合板を先に張っています。

こうなるとブルーシートで囲っても雨から基礎内の水の侵入は防ぎきれません。

基礎内にたまった水は自然乾燥を待つしかないのですが、基礎内のコンクリートが乾くまで工事を中止する会社(業者)はありません。工期を優先して工事は進んでいきます。上棟後外回りが囲われた状態でも水が残っている現場も過去に何件か見てきました。

過去の教訓として床合板張りは上棟後に行うことを心掛けています。

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